2011/03/25

協力隊のいる国でも色々と起こっている

3/11以降のニュースへの関心は、当然ながら東日本大震災のことである。これは私ばかりではないだろう。日本人のほとんどはそういう状態であると思う(国内にいても、国外にいても)。

大震災のニュースに関心を向けている間に、協力隊に関連した国でも動きがあった。

ひとつはシリア。40年に渡って政権を独占してきた大統領一族に対する不満のデモが起こっているようだ。

●デモ弾圧で100人超死亡か=独裁体制への抗議、全土に拡大も―シリア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110324-00000152-jij-int

数日前、シリアでのデモに関した最初のニュースに気付いた時には、治安部隊との衝突だかで4人が死亡したとあったが、今日のニュースでは100人になっている。これはかなり大きな動きが出てきているのではないか(もちろん、死者が一人だとしても、その「一人」になった本人や家族にとっては大変なことで、「4人」だから大したことがなく、「100人」だから大変だというのは嘘になろう。しかし、全体的な動きとしては、数字で見ざるを得ないこともある)。

シリアにも協力隊が派遣されている。個人的にも、前回の協力隊の時の仲間が、現在はJICAのシリア事務所で働いているから心配である(その人は、たまたまであるが、今回の反政府デモが始まった町にいたとのこと。その時は小さな運動だったそうだが、それがこんなにまで拡大している)。

派遣先の国で危険が高まった場合、「国外退避」となるケースもあるが、今回のシリアはどうなるのであろうか…。

もう一つ、アフリカのニジェールという国で、こちらは既に国外退避となってしまったそうである。この国の場合は反政府デモではなく、テロ等の発生の危険度がかなり高くなってしまったためとのこと。何かあってからでは遅いから、国外退避という判断をしたのは仕方がなかっただろうが、それにしても、任期を残して帰国することになった協力隊の人たちにとっては残念な結果となったのではないか。

私の同期(22-1)はまだ活動任期が1年以上残っているから、それぞれの技能が活かせる別の国が見つかれば再度派遣し直されるチャンスがあるようだが、中には残り数ヶ月というところで日本へ帰国となってしまった隊次もいるはずだ。う~ん、悔しいというか、残念だろうと思う。

故郷に帰ってホッとできる反面、気持ちの切り替えは結構大変なんではないか。気持ちの面だけでなく、日本での再就職の活動も、始めなくてはならないから、スケジュール的にも慌ただしいかも知れない。現職参加の教員や民間企業の従業員も、予定より早く帰国してしまったのだから、職場に戻るタイミングをどうするのか問題になることがあるはずだ。

思えば、私たちの隊次(22-1)がキルギスへ来る際、国内情勢の問題があって、ひょっとしたら派遣が中止になるかもと危惧していたが、結果的には1ヶ月遅れで渡航できた。そうやって、日本からの出国が遅れるケースがあるかと思えば、日本への帰国が早まるケースもある。政変などは突然発生するものだから、予測はできない。

既に国外退避となっている協力隊員、これからそうなるかも知れない隊員、それぞれが次に進む道が見えるようになることを願う。

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