2011/03/27

日本語が分からない人は大丈夫だろうか…?

震災の状況が毎日変わる中で、被災地にいる「日本語が分からない人」たちはどうなっているのか、とふと思った。日本に在留しているキルギス人の多く(関東圏に住んでいる人?)は、キルギス政府が用意したチャーター便で帰国したと聞いた。

そのように、自国政府から避難のための支援がある人はいいが、そうでない国の人もたくさんいるだろう。また、日本人であっても、日本語が分からない人も被災者の中には含まれているはずだ(例えば、日本人と結婚して日本にいるが、配偶者が震災で亡くなってしまったとか、海外で育った日本人とか)。

そういう人たちは、必要な情報が伝わっているのだろうか?

関東では計画停電が実施されて、地域ごとに何時から何時まで停電になると予告されているらしいが、言葉が分からなければ、いつ停電が実施されるかが分からないかも知れない。食料・水などの配給も、(現地がどうなっているのか知らずに書くのだが)どの時間にどの場所へ行けば良いのかなど、分かるだろうか。福島に在住の人の場合、避難勧告・指示が出たことを知る術はあるのだろうか、等々、おそらく現実にはもっと細々としたところで情報不足で困っているのではないかと心配になる。

被災生活の苦労と比べるのはナンセンスではあるが、「言葉がよく分からない」という状況に関しては、私自身も現在味わっているから、多少は想像が及ぶのである。

職場に出勤してみたら、休業日になっており、オフィスが閉まっていたことがある。前の日までに誰も知らせてくれていなかったから、私は知らずに行ってしまった。終業時間が近づいたので、帰る支度を始めていると、「今から○○の誕生日会をするから残れ」と言われたこともある。そうと知っていれば、ホームステイ先に夕食は不要だと伝えられたのに。

ある情報を知らない者にとっては、「自分がその情報を知らない」こと自体が、容易には気づけないものなのだ。

まあ、私が経験したことなどは直接命に関わることではないから、後で笑い話にすることができる。しかし、被災地で情報が不足することは、場合によっては健康を害したり、安全を損なってしまう危険もあると思う。

言葉が分からない時、私たちがするのは、周りの人の動きに合わせることだろう。もし私がそういう状況(言葉が分からず、避難生活をしている)にいたとして、多くの人が列を作って並んでいるとしたら、「あ、食料か水の配給だ」と解釈して、自分も列に並ぶと思う。しかし、列の先に進んでみたら、それはトイレの順番待ちだったとしたら、食料を期待して並んでいた時間は無駄になってしまう(その間に配給が終わってしまったら、さらに悲しいことだ)。

避難所だけに限らず、東京など都市部でも計画停電、ペットボトル水の配給などが行われているようだから、上に挙げたような例はあるんじゃないか。海外にいて何もできない自分が言うのは差し出がましいが、もし隣近所に日本語の分からない人がいたら、大事な情報は手振りや絵でもいいから伝えていただきたいとお願いしたい。
(ここでの生活でも、そうしてほしいと思うことが、ほんとに多々ある…)

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